医学部学士編入試験〜闇のゲーム〜

GWに何の予定もなく昼過ぎまで爆睡という堕落し切った生活を送っているRです。

今回ですが、私が挑戦した医学部学士編入試験について綴りたいと思います。

医学部学士編入試験とは、行き詰まった社会不適合者達が最後の人生一発逆転を狙う闇のゲーム…というのは冗談で大学既卒もしくは卒業予定の人が医学部に編入学できるというシステムです。多くは2年生からスタートします。2020年度実施データでは現在国立大27校、私立大3校が学士編入試験を実施しています。具体的な受験資格は以下の通りです。

① 大学(短期大学を除く)を卒業した者又は翌年3月31日までに卒業見込 みの者。
② 学校教育法第104条第7項の規定により学士の学位を授与された者又は翌年3月31 日までに授与見込みの者。
③ 外国において,学校教育における16年の課程を修了した者又は翌年3月31日まで に修了見込みの者

試験科目ですが、一次試験が筆記、二次試験が面接+小論文というスタイルが一般的です。更に筆記試験はざっくり分けると2タイプに分かれます。

①2科目型
生命科学+英語の2科目で筆記試験を行うタイプです。長崎大学、鹿児島大学、大分大学等が2科目型大学にあたります。ただし、生命科学と言いながら明らかに化学や物理の問題じゃねーかという問題が出てることもあるので過去問研究は時間の許す限り行うことをおすすめします。

②多科目型
最も一般的なのは生命科学+英語+化学+物理の4科目型です。その他筑波大学では数学、北海道大学では統計学が出るなどトリッキーなパターンがあるので各大学の試験科目はチェックいただければと思います。

当然ながら、どちらのタイプで勝負をするかが受験の戦略上非常に重要になってきます。最終的にはメリットとデメリットを天秤にかけてご自身で判断いただきたいのですが、参考までに私が思う両者のメリット、デメリットを挙げさせていただきます。

◎2科目型のメリット
⑴勉強する科目が少ない
これは当たり前ですね笑文系などの初学者の場合、学士編入試験で扱う生命科学の範囲は非常に広いので生命科学を勉強するだけでも多くの時間を要します。従ってコスパの面では最強と言えるでしょう。特に文系の方、帰国子女や留学経験があり英語は十分な実力がある方などには向いているのではないでしょうか。

◎2科目型のデメリット
⑴受験校が少ない
上述の通り2科目型の大学は数が少ないです。また、鹿児島大学などは隔年で物理の問題を出すなど、純粋な生命科学+英語の2科目校は近年更に減少している印象を受けます。従って、受験校の選択肢という意味では2科目型は不利と言えます。
⑵倍率が高い
2科目型の受験校が少ないということは、少ない選択肢に受験生が殺到することは容易に想像できますね。例えば鹿児島大学などは定員10人に対して200人弱の出願があります。これは医学部学士編入試験界では非常に多いです。数字だけを見ると非常に厳しい戦いに見えますね。ただし数字だけを見て悲観しすぎることはありません。その辺りはまたお話ししましょう。

◎多科目型のメリット
⑴受験校の選択肢が広がる
回りくどい説明をするまでもなく、2科目型のデメリットは多科目型のメリットになります。上記2科目に加え物理、化学更に数学や統計学まで勉強すればほぼ全大学で勝負できます。やはり元々理系のバックグラウンドがある方は有利に働きますね。
⑵トップ校にも挑戦ができる
⑴に付随する内容ですがこれも大きなメリットと考えます。何を以てトップ校と言うのかは議論の余地がありますが、一般的に旧帝大と言われる大学のうち医学部学士編入試験を行なっている大学は大阪大学と北海道大学です。更に偏差値という観点で見るとトップクラスの大学では東京医科歯科大学が学士編入試験を実施していますが、これらの大学は全て多科目型です。私もそうでしたが、「どこでも良いから拾ってください」という悲壮感満載のメンタルは重要です。とは言えその中でも目指す大学が明確にあることはモチベーションの面でも重要なのではないかと経験上思います。
⑶倍率が下がる
多科目受験校は2科目型の受験生は初めから捨てる傾向があるので、受験者も少なくなります。そのため見かけの倍率は低くなり、チャンスが広がると考えられます。

◎多科目型のデメリット
⑴勉強が大変
ご想像に難くないデメリットかと思います。時間的にも、テキストを揃えるための金銭的な面でも大変です。ちなみに私は2年目の挑戦で合格したのですが、2年目は4科目勉強していたので辛さはわかります。元々文系だったこともあり問題の意味が全くわからないという絶望的な状態からのスタートでした。そのあたりの私の戦略はまたお話しします。

個人的な経験も踏まえてまとめますと、どちらを取るかは時間と根性との相談です。
2科目型のメリットは勉強量が減ることですが、逆に言えばそのくらいしかメリットがありません。一方多科目型のデメリットは勉強量が増えることですが、勉強できるのであれば別にデメリットにはなりません。むしろ享受するメリットを考えると茨の道を進む価値は十分あると考えます。

じゃあお前はどうしたんだ、どのくらい勉強したのか、そもそも編入試験じゃなくて再受験の選択肢はなかったのか等様々な疑問があると思いますので、私の受験体験記はまたの機会で。質問がある方はコメントやお問い合わせフォームから遠慮なくお寄せください。

それでは。



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