試験は出題者との対話である〜問題との向き合い方を徹底解説〜
Rです。大学のテストで小学生でもなかなかできないであろう凡ミスを犯し引退を検討しています。
今回は、試験における「出題者との対話力について」お話します。
というのも、先日医学部学士編入試験の某予備校模試が行われ、以前から相談を受けていたとある受験生から出来についての講評をして欲しいと依頼を受けたんです。
そこでその方の解答を精査していたのですが、問題文から滲み出る「こう考えてくれ!!」という健気なメッセージに気付けるかどうかって本当に重要な力だなと再認識したんです。
勉強というと知識を付けることに注目がいきがちなのですが、ひょっとすると試験の結果を大きく左右しかねない話題だと思うので、知恵を振り絞って言語化していきたいと思います。
目次
試験に必要なたった一つの能力
たった一つはさすがに言い過ぎ感ありますが、軽視されがちな能力なので盛って表現しています。
医学部学士編入試験に限らずどんな試験でも求められるたった一つの能力、それは「出題者との対話力」です。
問題を解くというのは出題者と対話をするということです。例えば以下の問題を見てください。
問.exomeは「exon全体」のことで、〜omeは「〜全体」という意味である。では
⑴mRNA全体
⑵タンパク質全体
⑶代謝産物全体
はそれぞれ何と呼ばれるか。英語で示せ。
いかがでしょうか。「英語なんてわからん!」「そんなことまで覚えないといけないの?!」と思った方、必ず最後まで読んでください。この問題を知識を問う問題と答えた方は「対話力」がまだまた足りていません。
「出題者との対話力」とは
さて、上記の問題ですが、答えは以下の通りです。
⑴transcriptome
⑵proteome
⑶metabolome
正解できたでしょうか。英語なんてわかるわけないと匙を投げた方、良く答えを見てください。全て「〜ome」で終わっていますね。
そうです、これは知識を問う問題ではないんです。もちろんタンパク質=proteinや代謝=metabolism等の最低限の英単語を知っている必要はあるのですが、「タンパク質全体」、「代謝産物全体」という英語をピンポイントで知っている必要は無いんです。
この「単語自体を知っている必要は無い」というのは自分で勝手に判断したわけではなくて、実は問題文に書いてあります。
いや、ね〜じゃん…と思った方、もう一度良く問題文を読みましょう。
『exomeは「exon全体」のことで、〜omeは「〜全体」という意味である』
これです。
私には「これから出す問題の英語に〜omeをくっつけて単語を作ってね!」と読めます。
これが私の考える「出題者との対話力」です。実際に正解できなくても良いのですが、この問題で「〜ome」で終わる単語以外を答えた方は対話力が不足しています。
「出題者との対話力」は巷でよく言う「読解力」と似ています。「ドラゴン桜」シーズン2の第6話は読解力の重要性を詰め込んだ超神回なので気になる方は是非チェックしてみてください。しかし、私の言う「対話力」は「読解力」の更に進化版という認識でいます。
「読解力」→書いてあることを論理的に、正確に理解する力
「対話力」→書いてあることを正確に理解した上で出題者の意図、求められていることを汲み取る力
こんなイメージです。難しく聞こえるかもしれませんが、概念を知っているだけで問題の見え方が大きく変わります。「この問題を作ったおっさん(おばさん)はなんでこんな問題作ったんだ?」「この問題で自分のどんな力を試している?」と考える癖を持つことが非常に重要です。
まとめ
今回は「出題者との対話力」についてお話してきました。
出題者は決して私たちの敵ではありません。私たちに求める能力や知識があって、それを問題という形で問うてきているだけです。私たちはその問いに対して解答という形で返事をする。まさに「対話」ですね。
是非出題者の意図を徹底的に考える癖を付けてください。
少し長くなってしまったので、「対話力」の土台となる「読解力」を鍛える方法についての私の考えは改めて投稿させていただければと思います。
それでは。