【中学英語】have toとmustの違い
Rです。最近インドネシア人との交流にはまっています。
今回はまた中学生勉強シリーズを書いてみようと思います。執筆時点では恐らく中学生や保護者様の読書などほとんどいないと思いますがいつか誰かの役に立てれば幸いです。
目次
中学英語頻出〜have toとmust〜
今回取り上げるテーマは中学生二年生の英語で登場するhave toとmustです。
多くの学校や塾では意味は同じで「〜しなければならない」と学びます。そして穴埋め問題で括弧が一つならmust、二つならばhave toみたいな感じで使い分けていくことが多いと思います。
しかし、そんな括弧の数なんていうしょうもない使い分け方でいいのでしょうか?この2つの表現は本当に全く同じ意味だと思いますか?だとするならばなぜわざわざ2通りの表現があるのでしょうか?
have to=mustは正しいか?
結論から言うと、私は正しくないと思います。教える立場からより正確に言うと、「両者の違いを教える側が理解しないまま完全に同じ物だと教えるのは正しくない」と考えます。
文字にすれば同じだけど、微妙なニュアンスの違いがあることを教えられるかが勝負の分かれ目です。後述しますが、このニュアンスの違いが解れば否定文になったときの違いもスムーズに理解できるからです。
それでは両者の微妙な違いですが、一言で言うと「話し手の意志の強さ」が違うと私は考えています。具体的には以下のような違いがあります。
have to:客観的
must:主観的
詳しく説明します。例えば次の例文を見てください。
1.You have to do your homework.
2.You must do your homework.
両者はともに「あなたは宿題をやらなければならない」と訳せます。ただ、話し手が相手に対してより強く「宿題やれ!!」と思っているのは後者のmustです。
従って、例えば1はだらしないクラスメートに対して「みんな宿題やってるしやらないと怒られるからやらなきゃだめだよ〜」と言っている状況、2は先生が生徒に向かって「宿題やりなさい!!」と伝えてる状況がイメージされます。同じ訳でも全く違う状況ですよね。
否定分になると意味が変わるのはなぜ?
両者のニュアンスの違いを理解すれば否定文の際に意味が変わる理屈はすぐにわかります。
つまり、
have to=まあしなきゃだめじゃね?⇔not have to=まあしなくてもいんじゃね?
must=しないとだめだ!⇔must not=しちゃだめだ!
になるということです!「have toとmustは肯定文のときはどちらも『〜しなければならない』という意味だが否定文になると意味が変わる」のではなく、「そもそも肯定文のときに意味が微妙に違って、否定文にするとその違いがより顕著に現れる」わけです。
よく考えたら違う表現が全く同じ意味を現している方が不自然だと思いませんか?
日本語でも「あざす!」と「感謝いたします。」を英訳すると共に「Thank you.」になるでしょう。でもこの2つの表現を使う状況って全く異なりますよね。
どちらが良いかではなく文章から状況をイメージする
日本では、上記宿題の例文を日本語に訳せという問題が出たとき、両者で答えは全く同じです。また、穴埋め問題では括弧の数などから「どちらを使うべきか」ということに重きが置かれます。
私は、「どちらが正しいか」よりも「この表現を使うということはどんな状況か」を考えることが大切だと考えています。
例えば、You must do your homework.という英語を訳せという問題に対しては、「mustを使っているということはこの話し手は相手にマジで宿題やれ!って思ってるんだね。だから先生とか教育熱心の親御さんが子供に向かって言ってる状況かな?」といった感じで塾で教えています。
こちらが正解を決めるというより、なぜその言葉が使われたのか状況をイメージする。そしてシチュエーションに応じて適切な言葉を選択する力を養う。これが「言語を学ぶ」ということだと私は信じています。
今回のhave toとmustに限らず、前置詞なんかにも同じことが言えるのですが、それはまた別の機会に取っておきます。
まとめ
今回は中学英語必出のhave toとmustの違いについて書いてみました。
◎have to=まあしなきゃだめだよね
◎must=絶対しなきゃだめだぞ
この違いを捉えることでスムーズに勉強が進むと思います。是非頑張ってください!
それでは。